自閉症特異な症状
情緒面(神経系の障害)
不安、神経過敏、注意欠陥障害、強いこだわり、むずかり、かんしゃく、攻撃性、
衝動性、引きこもり、知覚感覚の統合障害
内科・消化器系
偏食、便秘、腸管侵漏症候群、消化不良、吸収不良、免疫低下・亢進、潰瘍性大腸炎、アトピー、発疹、食物、アレルギー、カンジタ、イースト菌、バクテリア、ウィルス感染
社会的スキル
コミュニケーション能力の欠落、非言語コミュニケーションの問題、発語の問題、会話・表現能力の問題、他人・社会との問題、社会性の欠落、登校の問題
治療に必要な検査の種類
- メチレーション機能 遺伝子検査
Holistic Health Dr.エーミー・ヤスコのメチレーション経路検査
- 毒素の解毒能力の障害
ポルフィリン検査、尿経路排泄有害重金属検査
- 重・軽金属、汚染物質の負荷
強い活性酸素ストレス(特に脳、抗酸化能力の欠落、グルタチオンの欠乏)
グルタチオン検査
- 食物アレルギー(しばしば牛乳、小麦、その他)
食物アレルギー検査
- 消化器系のひ弱(消化と吸収の障害、腸管浸漏症候群、腸管の炎症、悪玉菌、バクテリアの過剰な生息、免疫力、イーストカンジダの過剰な増殖)
便総合検査
- 栄養素の欠乏(脳機能の低下)
アミノ酸検査、神経伝達物質検査
- 生化学経路の障害(代謝が行われず、身体機能の障害、知覚上の機能への影響)
有機酸検査
- 神経系の炎症(脳の炎症、神経伝達物質のアンバランス、ストレスホルモンのアンバランス、脂肪酸のアンバランス)
Edelfo脳機能性検査
病気の原因
なぜあなたのお子様や患者様が自閉症に罹患したか大概(95%)は以下のような条件が当てはまります。
- 解毒能力、抗酸化能力(葉酸、B12など )炭素原子の代謝およびメチオニンからシステインへの代謝、免疫機能に脆弱さが存在するため (腸管、消化器の問題)
- 栄養状態のアンバランス
- 毒素、感染症によるストレス因子にさらされた、など
- 毒素、感染性ストレスは出生前、出世後のものであっても幼少期を通じて脳の発達に影響を与えうる。
- 自閉症の症状はしばしば生誕18ヶ月頃に認められる。
- 慢性的炎症に対して、生化学的な検証方法が用いられるようになって以来、統合的に病状を見て治療が可能になる。
- ストレス因子の影響がある限り生化学的な治療が必要。
原因の特定
私たちの自閉症の子どもたちを正常に戻すにはどうしたらよいのでしょうか。
以下にあげる方法によって停滞を打ち破りましょう。
- 食事や生活環境から来るストレスを取り除く。
- 栄養状態を改善する。
- 酸化ストレスや炎症をやわらげる。
- 壊れた生化学的なバランスを改善する。
- 免疫機能を改善する。
- 解毒を行う。
原因の特定、しばしば次の要因に起因される。
- 遺伝子つまり、代謝および遺伝子の表現形。
- ワクチンおよび環境から侵入する毒素
- 炎症、酸化などのストレス (注:下記ストレス因子参照)
- 消化不良、食物不耐性、消化器系の障害
- 様々な生化学検査の異常値
病気の原因を特定する
ASDと呼ばれる症状の範囲には 多くの型がある。
ASDの治療に導入される検査を適格に選択して結果に基づき治療する。
ストレス因子
- 毒素:水銀、砒素、アンチモン、鉛、カドミウムなど
- 殺虫剤、防腐剤、農薬、着色剤、ワクチンも疑われる
- はしかウイルス、おたふく風邪ウイルス、連鎖球菌、バクテリア
脆弱性とストレス因子体質的に存在する脆弱さ
- 不十分な解毒能力
- 葉酸、ビタミンB12の代謝不全
- 抑制されたメチレーション(メチル基の転移)
- アデノシン、ホモシステイン、グルタチオンの代謝の不全
- 栄養素のアンバランス
治療方法
何をするべきか
- ストレス因子を取り除く。
- 代謝の経路をリセットする。
- 生化学や免疫学から見て正しい処置をする。
- 親は子どものためになる事を理解し、納得の上治療の行動を取る。
- 治療する機会に乗り遅れることはない。
- 大抵は何かを始めれると結果はついてくる。
- 決して遅すぎるということは無い。
DANの見解
DANの経験と理解、私見では今日の自閉症の子どもの大半の症状はバイオメディカル治療により統計学的に有意に改善させる事が可能。
メチレーション
メチル基の転移が起こると 分子の特性が変わる。 (化学物質としての性質の変化)
必要な基礎知識
・メチル化とは分子間でメチル基を転移すること。メチル化により分子の性質が変わる。
メラトニン、クレアチン、コリンはメチル化された分子。それゆえ沈黙の遺伝子とも呼ばれている。
・持続した炎症によりメチル化、クレアチン産生の代わりにシステイン産生を促すように遺伝子がスイッチをいれる。-“遺伝子の表現形が変わることなく機能することによって生じる。”
・メチル化した脂肪酸はより柔軟になり、ドーパミンのD4受容体の周囲の細胞膜を構成する脂肪酸は柔軟であることが機能上必要とされる。
メチル化に関して、身体の選択
・メチル化からシステイン産生へ遺伝子からの合成が切り替わったとき、エネルギー運搬(クレアチン燐酸、ADP→ATP)は減少する。
遺伝子の機能としての酸化ストレス、炎症への対応。
・これにより受容体のメチル化は不十分になる。
特に1-2歳では大変症状が悪化しやすい。
(神経細胞のネットワークのシナプスが相互に結合することによって発達する時期)
・自閉症の子どもたちは複雑な感覚情報の入力にうまく対応できない (形、色、手触りや音、においなど)また、意味深長な話にも対応が困難。
DANの治療法
特徴
治療の歴史は最も長く、経験は多い。DANは1967年にバーナード・リムランによって設立され、元々は治療を試みる親の集まりであったが、そこに医療関係者が参入した。当初、バーナード・リムランは治療方法についてカナダのオーソモレキュラー医師エーブラム・ホッファ(精神科医師)に改善方法を教わった。現在では多くの両親方、医師、研究者、化学者が知恵と治療のテクノロジーを結合させている。
キレーションなど負荷のある治療も積極的に導入される。
治療の内容と順序
検討される治療の順序、食生活と習慣の見直し
●消化器系機能の改善 ●基本的な栄養サプリメントの摂取 ●CF、GF、SC食をとる ●腸管を治療する
●免疫機能を改善する ●代謝機能を調節する ●解毒を行う。 ●ABAなど療育の導入
治療の導入方法
- 治療は個人向けとして扱われるもの。また、原因は多角的要因である事。複数の原因か らなる症候群。
- 治療を進めるには次のステップは何かを決める。奇跡を引き起こすような魔法の弾丸を期待しない。また、一度に全てをしようと思わない。
- 注意深く治療に取り組む。一度に一ステップの治療をするように心がける。
ファイファーの治療法
まずは、検査から入る
- ヒスタミン検査によるメチル基の測定
- 血清 銅、血しょう 亜鉛のバランス検査
- セルロプラズミンの検査
- パイロール検査
- 毛髪検査
特徴
メタロチオネンタンパクを補充し,解毒能力の向上により改善を行う。
通常のファイファープロトコルでは不十分で、結局はその他の治療プロトコルを導入する。
詳細情報は
こちらから
エーミー・ヤスコの治療法
- CF、GF、SCなど食生活の見直し(生活から毒素の排除)
- メチレーション解毒、脳の神経伝達物質の代謝を含む、総合遺伝子検査
- 腸管、バクテリアなど消化器系の治療、免疫改善
- 栄養サプリメントプログラムSTEP1~3(STEP1は解毒への準備、STEP2は解毒、STEP3は脳の機能修復を含む)
特徴
身体の負担になり得るキレート剤は使用せず、本来問題を起こしている身体の解毒機能を修復して、解毒を行う。
身体の負荷を極力避けた方法。 遺伝子に働きかけるRNAを使用する。
自閉症と関連する初期症状
- 30年にわたる逸話が豊富な証言から分かることに自閉症の子どもでは、消化管の機能が損なわれたり、食物不耐症になったりすることが多い。(Goodwin et al 1971)
- 37人の自閉症でない子どもたちで、腹痛や下痢や便秘や鼓張などの消化器の病気を罹患している子ども達と、それに類似の症状を示している60人の自閉症と診断された子ども達(元発性12人を含む)を比較すると次の事柄が示される。
- 自閉症の子ども達では、回腸にLNHが93%の割合で認められたにもかかわらず、対照群の自閉症でない子ども達では14%しか認められない。
- 慢性のLNHが自閉症の子ども達では30%認められたが対照群では5.4%しか認められない。
自閉症における胃腸の機能の変性
36人の自閉症患者の胃腸の状態を内視鏡で検査したところ、次のような胃腸症状を示した。
- 逆流性食道炎 69.4%
- 慢性胃炎 41.6%
- 慢性十二指腸炎 66.6%
健康な胃腸を取り戻すに必要な事
運動をする/快活にする
基本的な栄養物の補給をする
- 新鮮な加熱処理の行なわれていない未精製で品質の落ちていない食品。
- 変化にとんだ食事をとりローテーションにする。
(毎日異なった品目をとるように心がける)
- 食物アレルギーを引き起こさない食品をとる。
(注意深い対応がとられることが必要とされる)
- たんばく質(4-5時間毎に)
必ずしも動物性たんぱく質である必要はない。
- 特別食
- 野菜ジュース
- 発酵食品
- GFCF, SCD食事法
子ども達が健康な胃腸を取り戻すには何を取り除くことが必要か
- 牛乳、大豆、小麦、卵、ピーナッツ、とうもろこしなど
オピオイドとなるもの
ポリサッカロイド類や単糖類
添加物、着色料、保存料
イースト菌を増殖させる食品
毒物や殺虫剤など
全ての治療は腸管から始める
- 免疫作用における消化管の役割
- 自閉症と関連する腸の症状
- 消化管のリハビリテーションにおける3つのR
- 特別な臨床上の問題
(分解、吸収不良、便秘、下痢、炎症、善玉と悪玉のアンバランス、イースト、食物過敏症)
- 誕生時人間の消化器系は無菌状態
- 生命の最初の数日で微生物が定着開始
- 最初は主としてビフィドバクテリウム (母乳から幼児に進入)
- 離乳食から多種の微生物が消化管内に定住
- 1000の異なった微生物が存在するようになる
- 100兆のバクテリアが存在するようになる
免疫系と消化機能における宿主と微生物間の駆け引きは微妙なつりあいになる
害の無い食物由来の抗原
口腔内における免疫寛容の成立
通常細菌叢
感染症/炎症
進入した病原体
粘膜における免疫の発達
- 抗原への暴露
- LGAに依存した粘膜バリア
- 好ましくない刺激による症状の発生
- アレルギー症状と喘息
- 自閉症
- 炎症性粘膜障害
- 体系だった炎症が起きるリスクの増大
細菌叢、食事、栄養補給による免疫系への影響
- 命の最初の二年間に採取され栽培された腸内細菌叢を調べると免疫が発達する基本的な環境条件が分かる。
- 特に穀物や砂糖などの固形食を早期に摂取すると腸内細菌叢の種類が変わる。
- 出産前の危険因子として、必須脂肪酸の成分バランスが崩れた母体にありがちなのが炎症の起きる頻度の増大。
- 母親の食材によってΩ3脂肪酸が減少しΩ6脂肪酸が増加して口腔内の免疫寛容に変性が生じる。